『寄生獣』(きせいじゅう)は、岩明均の同名漫画を原作とする実写の日本映画。2部構成の作品であり、前編にあたる『寄生獣』は2014年 11月29日に公開され、後編にあたる『寄生獣 完結編』(きせいじゅう かんけつへん)が2015年 4月25日に公開された 。 監督は山崎貴、主演は染谷将太。 『寄生獣』(きせいじゅう)は、岩明均の同名漫画を原作とする実写の日本映画。2部構成の作品であり、前編にあたる『寄生獣』は2014年11月29日に公開され、後編にあたる『寄生獣 完結編』(きせいじゅう かんけつへん)が2015年4月25日に公開された[2]。監督は山崎貴、主演は染谷将太。脚本を山崎貴と古沢良太が共同で手がけ、深津絵里、橋本愛らが出演。, 人間の頭部を乗っ取り、その肉体を支配しながら他の人間を捕食する新種の寄生生物「パラサイト」が出現した現代日本を舞台に、脳への乗っ取りを免れた主人公がパラサイトと共生し、他の人間に対して正体を隠しながらもパラサイトとの戦いに巻き込まれていくという骨子は原作を踏襲するが、幾つもの場面でエピソードの順序やその因果関係が変更されるなど、展開には手が加えられている。例えば完結編の中盤では、「田宮良子」と倉森、新一が動物園[注釈 1]で対峙する場面と、市庁舎でのパラサイト殲滅作戦という、原作では別々の時期の出来事として描かれていたエピソードが交互に場面を映す形で同時進行するが、これは離れた場面の出来事を表裏一体として描くことで、「田宮良子」が語る内容に説得力を持たせることを意図した変更であるという[3][4]。, 前編は映画としてのエンターテインメント性に重きが置かれ[5]、主人公が極限状態を経験することで狂気と覚悟の狭間で変貌していく姿に焦点を当てた物語が描かれる[6]。完結編ではテーマ性やドラマに重きが置かれ[5]、物語はパラサイトと人間の群像劇という方向にシフトし[6]、パラサイトよりも人間の方がより危険な存在であることが浮き彫りになっていくような展開となる[5]。, 後編のクライマックスにおいて登場するあるものについて、原作では不法投棄された産業廃棄物だったのに対し映画版では放射性廃棄物に変えられている。, キャッチコピーは「日常は、ある日とつぜん、食べられた。」(前編)、「君は、まだ、人間ですか?」「愛する人を、守れますか?」「なぜ、生まれてきたのだろう。」(完結編)。, パラサイトの卵が深海から浮上して港へと上陸し[注釈 2]、幼生となって貨物に侵入して各地へ散っていく場面から物語は始まる。主人公の泉新一は自宅に忍び込んできたパラサイト・ミギーに襲われるが、頭部への寄生を免れながらも右腕に寄生される。頭部を乗っ取ることに失敗したミギーと、自身の右腕を失った新一は、やむを得ず共生関係を築くことになるが、その頃寄生に成功した他のパラサイトたちは人間に擬態し、人間たちを襲って捕食していた。ミギーは好奇心から他のパラサイトと接触を試みるが、最初に遭遇した中華料理店の主人に擬態したパラサイトは新一を警戒し、ミギーは新一を守ってこれを殺害することになる。しかし、このことが原因で、新一とミギーは人間の警察と、パラサイトの組織「パラサイトネットワーク」の双方から目を付けられてしまう。, その後、新一が通う高校に、高校教師に擬態したパラサイト「田宮良子」が赴任してくる。パラサイトが生殖能力を持たないことを自分自身の身体を使った実験で確認し、その存在意義に疑問を抱いていた「田宮良子」は、人間との共生関係のモデルケースとして着目するようになっていく。彼女は新一をパラサイトネットワークに誘い、ネットワークの仲間である警察官のパラサイト「A」と、高校生のパラサイト「島田秀雄」を紹介するが、しかし「A」は中華料理店の主人を殺害した新一とミギーを密かに敵視していた。「A」は新一とミギーを自宅近くで襲撃し、ミギーは新一との連携によって「A」を返り討ちにするが、自宅近くの裏通りで迎え撃ったために、新一は自分の母・信子を戦いに巻き込んでしまうことになる。「A」は新一の母親を殺害して頭部を乗っ取り、新一の自宅に現れるが、動揺した新一はその事実を受け入れられないまま心臓を刺し貫かれてしまう。ミギーは新一の体内に潜り込んで心臓を修復して即死状態から蘇生させることに成功するが、その副作用で新一の身体能力には超人的な変化が生じるようになり、また母を殺され自らも臨死の状態を体験したことなどから、精神に変調をきたしていく。新一の幼馴染である村野里美は、新一の変化に困惑する。, 「A」は行方をくらまし、新一は学校に通い、警察の追求をはぐらかしながらも、母の仇である「A」の行方を捜そうとする。その頃パラサイトネットワークは、パラサイトこそが地球環境を汚染する人類に対する自然の警鐘であり救世主だという思想を抱く人間、広川剛志を市長候補に擁立し、勢力の拡大を目論んでいた。人間社会との共存の道を模索しようとする「田宮良子」は、ネットワークの中で孤立を深めつつも、高校教師を続けながら[注釈 3]ミギーとの融合で変化した新一の観察を継続するため、「島田秀雄」を高校に呼び寄せる。しかし「島田秀雄」は高校で正体が露見してしまい、薬品を投げつけられたことで錯乱し、生徒たちを虐殺し始める。新一は里美を守って「島田秀雄」と戦い、最終的に射殺する。パラサイトの繁殖能力を確かめるための実験で「A」の間にできた人間の子を身籠もっていた「田宮良子」は、他の教師から未婚の母となったことを咎められたり、宿主の両親に正体を見破られたりしたこともあって学校にいられなくなり、新一に「A」の居場所を教えて高校を去る。, 母親を乗っ取った「A」との対決で、新一はミギーの助力を得られない状況に陥る。しかし新一はそれまでの場面で片鱗のみを見せていた超人的な身体能力を発揮し、初めてミギーに頼らず独力で「A」を圧倒し、自ら手を下して復讐を遂げる。広川は選挙で市長として当選し、新一がパラサイトたちと対決する決意を固める一方、警察は密かにパラサイトたちを一掃するための計画を進める。, 新一がパラサイトではないかという疑念を抱く警察は、快楽殺人者という経緯から人間とパラサイトを判別する超能力を持つ囚人・浦上を新一に引き合わせるが、確証を得られずに終わる。その頃新一はミギーと共に、復讐のために社会に潜むパラサイト狩るという戦いを続けていた。新一を討つべきという気運が高まるパラサイトネットワークの中で孤立を深めていく「田宮良子」は、フリーライターである倉森を利用して新一とミギーの観察を継続していたが、倉森は尾行に失敗し、「田宮良子」の正体がパラサイトであることを新一とミギーから暴露される。, 新一の存在を危険視する広川は、刺客のパラサイトたちに命じてそれぞれ新一とミギー、倉森、および「田宮良子」の抹殺を画策する。しかし刺客たちは新一や「田宮良子」に敗れ、倉森には逃げられてしまう。警察が広川の拠点である市役所に対する鎮圧作戦を実行に移していたその頃、広川の刺客に娘を殺された倉森は、自分を戦いに巻き込んだ「田宮良子」の赤ん坊を誘拐して誘い出し、新一の制止をよそに、自らの命と引き替えに「田宮良子」の正体を警察の前で暴く。「田宮良子」は赤ん坊を新一に託し、警官隊に射殺される。同時に行われていた市役所での戦いでは広川がパラサイトと誤認されたまま射殺されるが、警察の鎮圧部隊は頭部と四肢に合計5体が融合したパラサイト「後藤」によって全滅する。一足遅く市役所に駆けつけた新一は、その場で「後藤」に勝ち目のない戦いを挑まれ、逃走しながらの戦いを余儀なくされる。, 新一とミギーは反撃を試みるものの敗れ、ミギーは新一を逃がすための犠牲となり「後藤」に取り込まれてしまう。新一は全てを失ったことに絶望するが、新一の状況を知って駆けつけた里美と結ばれ、彼女を守るために、新一を追ってきた「後藤」との再戦を決意する。清掃工場のゴミ焼却施設に逃げ込んだ新一は、終始後藤に圧倒され、パラサイトを生み出したのは人間自身であるという「後藤」の主張に衝撃を受けるが、そこに捨てられていた放射性廃棄物に助けられる形でミギーを取り戻し、逆転の勝利を掴む。新一は戦いに敗れつつも必死に生き延びようとする「後藤」の姿に心を動かされ、とどめを刺すことを躊躇するが、戦いを見守っていた里美の姿を見て戦いの目的を思い出し、「後藤」を焼却炉に投げ込んで決着を付ける。ミギーは放射線を浴びて傷ついた新一の細胞を治療するために新一の身体に散らばり、別れを告げて普通の右手となる。, 戦いを終えて月日が過ぎ、「田宮良子」が遺した子供の様子を見るために施設を訪れていた新一と里美は、その帰りに市役所での戦いから逃走していた浦上と遭遇する。新一がパラサイトと共生していたことを最初から見抜いていた浦上は、里美を人質にして新一を呼び寄せ、自分のような快楽殺人者こそが人間の本質であると主張し、人間とパラサイトの中間的存在である新一の見地からの賛同を求める。新一は言い淀むが、里美は浦上の主張を一蹴する。新一は里美を助けようとして浦上に立ち向かい、一歩及ばなかったものの里美は助かる。新一と里美が、自分たちを助けてくれたのはミギーだと確信する中、映画は幕を閉じる。, 原作全10巻の内容を全2部作の映画に圧縮するため、物語の主軸は「生物としての人類、人類としての母」というテーマに絞られ、そこに関わらない登場人物については制作スタッフ個人の好き嫌いに関わりなく整理された[8][9]。例えば主人公である新一の家庭を母子家庭という設定に変更し、父親を登場させないように改変したのは、「母親とは何か」という裏の主題を強調する意図から、早い段階でスタッフの総意として決まったことであるという[10][9]。監督の山崎によれば、どの登場人物を削るのもつらく、特に主人公に想いを寄せるサブヒロインの加奈や、ミギーと同様に人間と共生関係を築いているパラサイト・ジョーといった登場人物を削るのは苦渋の決断であったという[8]。, 人間の登場人物の私服や学生服などは奇抜さよりも、時代や流行に左右されない上質さや普遍性が意図された[11]。一方でパラサイトが寄生した人物たちの衣装は、設定上は普通の衣服であるものの、大きな違和感を感じさせない範囲で不自然さを演出することを意図し、現実で使われる服とはやや構造の異なるデザインや色の衣装が用いられている[12]。, この日本映画版から遡ること約10年前の2005年にはアメリカの配給会社であるニュー・ライン・シネマが原作の排他的な映像化権を獲得し[2][37]、ハリウッド映画化が発表されていたものの[37][38]、結局この時はその後の続報がないまま[38] 企画が休止となり[37][注釈 18]、そのまま2013年に入って映画化権の契約期間が終了している[2][37]。しかし原作漫画の人気は根強く[37]、以前から映像化の機会をうかがっていた日本国内の数十社によって争奪戦が繰り広げられ、最終的に東宝が映画化権を取得した[2][9][37]。2013年11月20日には日本での実写映画化およびテレビアニメ化が同時に正式発表され、実写映画版のスタッフ・主要キャストが公開された。, 監督の山崎は、本作の原作漫画を『月刊アフタヌーン』で連載を開始した当時から読んでおり、ハリウッドに渡っていた映像化権が日本に戻ってくる前から、企画に加わりたいという意向をアピールしていたという[9]。脚本は、山崎が初期稿を書き、古沢がそれとは大きく内容や構成が異なったものを書き、多くの部分は古沢の脚本に準拠しつつ双方の内容を取捨選択して取り込む形で決定された[10]。実写映画版では設定やストーリーの変更も行われているが、もともと原作にあったモチーフを強調する形での変更となっている[7]。原作にあったエピソードは踏襲しつつも、順序は変更されており、一部の主要登場人物は原作における複数の登場人物の役割を担っている。, 物語の時代設定は原作から変更されており[19]、同年のテレビアニメ版と同様、主要登場人物たちがインターネットや携帯電話を利用する描写がされている。ただし監督の山崎は、原作の内容は映画の制作時点から見ても古びておらず、携帯電話が繋がらなかったり着信側が電話を取らなかったりする状況を描けば映画公開当時の時代の話としても違和感がないので、そのことで苦労したことはなかったとしている[8][9]。, 劇中に登場する寄生生物・パラサイトのVFXは、CGや模型を組み合わせて撮影された[39][注釈 19]。俳優の顔が異形の姿に変形する場面のVFXにはコナミデジタルエンタテインメントの技術が、また主人公の右腕に寄生するパラサイト・ミギーの動きをモーションキャプチャーで取り込む際にはスクウェア・エニックスの技術が用いられるなど、日本のゲームメーカーの先端技術が特別な許可を得て借用された[9][16][注釈 20]。原作にあった人間がパラサイトに捕食される場面などの残虐表現は、レイティングがPG12に抑まる範囲の限界を模索する形で再現され[41]、一見するとPG12指定の作品とは思えないような表現がなされたが[42]、本作の観客が求めているものは決して気持ちの悪い流血表現ではないだろうという点も考慮された[10]。人体が損壊する瞬間ははっきり見せないといった自主規制には従いつつ[41]、人体の切断面はグロテスクにせず臓器と骨の層構造を美しく見せるという方針が取られ[40]、パラサイトが人間を捕食する場面も自然ドキュメンタリー番組のような映像を意識し、野生動物の狩りのように演出することが意識された[41][10][9]。, 物語の舞台となるのは架空の都市で、全国各地にある複数のロケ地を繋ぎ合わせて描かれている[43]。またパラサイトたちが住む地域には、原作と同じく「東福山市」という架空の地名が設定されている。この架空の都市は、設定上では高台にはパラサイトたちの住居が、坂の下には人間たちの住居があり、主人公たちの住居はその中間である坂の途中というイメージで描かれている[44]。パラサイトが住む世界と人間が住む世界を視覚的に区別したいという意図から、人間たちの居住空間は雑然としたものとして描き、パラサイトたちの居住空間はセンスが良く無駄を廃した空間として描くというコンセプトが掲げられた[44]。主人公たちが通う高校は、原作では単に「西校」と呼ばれていたが、実写映画版では「西稜館高等学校」という架空の学校名が設定されている。, 実写映画版では、パラサイトたちは地球上で誕生したものであり異星人ではないという設定を強調する意図から[45]、パラサイトのディテールや人間を捕食する際の動きには深海生物のモチーフが取り入れており[46]、映画の冒頭でもそのことを踏まえた変更がなされている[47]。, 原作では、パラサイトたちは自分たちのことをパラサイトと名乗ることはなく、自分たちを「仲間」「我々」と称していたが、実写映画版において広川剛志や「田宮良子」が所属する集団は、自らの組織を「パラサイトネットワーク」と名乗っている。, 実写映画版では、パラサイトに脳を乗っ取られた人間にも脊髄などに宿主の人間性が残っており、そのことがパラサイトにも影響を与え、寄生部分と人間部分が混じり合うことで個性が生まれるという解釈がなされている[8]。また原作におけるパラサイトは、地球の意思が彼らを送り込んだというガイア理論的な解釈ができる描かれ方をしていたのに対し[4]、実写映画版では人間自身がパラサイトを呼び寄せ、人間がパラサイトの本能に対して人間を食い殺すよう囁いているという解釈が用意され[4][注釈 21]、完結編の終盤で「後藤」による主張という形で示される。, ロケ地は西日本を中心に全国15府県から選ばれ[43]、前編と完結編の撮影は同時期に行われた[43]。原作が「命」を重要なテーマとして扱っていることから、そうした要素を感じ取れる場所として水族館、動物園、魚市場などがロケ地として選ばれた[5][51]。撮影は5か月に及んだ[43]。, クランクイン初日は、主人公とヒロインが下校する場面から撮影が開始され、東京都府中市が最初のロケ地となった[48]。劇中で主人公らが初めて他のパラサイトと遭遇することになる中華料理店は、外観を東京都大田区で[48]、内部を撮影スタジオ内に作られたセットで撮影された[22]。主人公の自宅は、外観を神奈川県鎌倉市にあるカフェを兼ねた昭和モダン風の住宅で[15][44]、内部を複数のスタジオ内のセットで撮影されており[48][15]、主人公の家族がそれまでどのように住んでいたのかという裏設定を用意した上で間取りや家具の配置が決められた[44]。主要登場人物が通う西高こと「西稜館高等学校」は、茨城県立小川高等学校(閉校)、静岡県立長泉高等学校(閉校)、三重県の海星高等学校の3つの学校で撮影され[15]、劇中において1つの学校のように見えるよう編集された。このうち海星高校のみ撮影時点で存続している学校であり、エキストラには生徒も参加したが、このような廃校となっていない学校で映画の撮影が行われるのは珍しいという[49]。海星高校の所在する四日市市では他にも、映画の冒頭で寄生前のパラサイトたちが海から港へと上陸し、トレーラーなどに侵入して各地へと散っていく場面や[49]、物語中盤で主人公とヒロインがスーパーマーケットで夕食の買い物をする場面が撮影された[49][50]。, パラサイトが捕食した人間を貪り食う「食堂」となる建物内部や、「田宮良子」が両親を殺害する場となる自宅の撮影は、なかなか撮影許可が下りなかったものの、最終的には建築家の安藤忠雄が手掛けた建築物群を中心に、複数の場所で撮影がなされた[44]。実写映画版においてパラサイト「田宮良子」が主人公を「A」や「島田秀雄」と引き合わせる場となる水族館[注釈 22]のロケ地は神奈川県の横浜・八景島シーパラダイスであり、来園者がいない夜間の閉園時間中に慌ただしく撮影された[22]。パラサイトに与する政治家・広川が選挙演説を行う場面は、兵庫県神戸市に所在するアイランドセンター駅にて撮影され、このために約300人のエキストラが集められた[50]。主人公が、母親を乗っ取ったパラサイト「A」との最後の戦いを繰り広げる場面は、大阪府の淀川にかかる阪急電鉄の橋梁下の河川敷であり、頻繁に頭上を電車が行き交う場所で撮影された[50]。, 倉森と「田宮良子」の最期の舞台となる動物園[注釈 1]は、福岡県北九州市にある到津の森公園で撮影された[51][52]。動物園での撮影は閑静な裏門近くで行われたため、動物園らしい賑やかさを出すためのセットが飾り付けられたが、そのうち橋の上に描かれた動物の足跡は動物園の要望によってそのまま残された[52]。, 広川率いるパラサイトネットワークの本拠地となり、SATとの銃撃戦の舞台となる東福山市役所は、外観を大阪府堺市の堺市役所[53][52]、会議室を滋賀県彦根市の夏川記念会館[43][52]で撮影された。いずれも看板や案内板を劇中の地名に書き換えたり[53]、無機質感を意図して内装を模様替えしたり[52]といった手が加えられている。, 最大の敵となる「後藤」との決戦の舞台となるごみ焼却施設は、外観を三重県鈴鹿市の鈴鹿市清掃センター[53]、内部をCGで描くことを前提に、グリーンバックのセットで撮影された[54]。劇中では釣り下げられた大型の移動クレーンに飛び乗って戦う描写となっているが、このクレーンは愛知県名古屋市の処理場に所在するクレーンをモデルに[52]、スタッフが鉄やベニヤ板で制作した実物大のセットとなっている[53]。新一役と「後藤」役を演じる役者は転落防止のワイヤーで吊るされ、それぞれ右手を後ろ手に固定して片腕の状態を再現したり、モーションキャプチャー用のスーツや鍵爪状のブーツを着込んだりした状態で[注釈 23]、狭い足場で落ちそうになりながらの死闘を演じた[54]。クレーンに挟まっているごみは、古着、肥料、オガクズ、とろろ昆布を混ぜたもので、撮影現場は昆布臭かったという[52]。CGで描かれた背景は「とびきり格好良いごみ処理場」という要望が監督から出されており[52]、煉獄をモチーフに[33]、焼却中のごみが燃えさかる広大な施設として描かれている。, 映画の最後で里美を人質に取った浦上と新一が対決する場面は、神奈川県横浜市のマンションの屋上で撮影された[55]。この場面は登場人物が屋上から転落する場面などの一部の例外を除き、敢えてグリーンバックのセットを使わず、役者が命綱をつけながら実際の屋上の縁で撮影するという方針が取られた[55]。登場人物が転落する場面は、スタジオ内の25メートルの高さのクレーンから役者がグリーンバックの背景を背にしてバンジージャンプする要領で撮影された[55]。, 前篇『寄生獣』は2014年10月30日、第27回東京国際映画祭にてクロージング作品としてワールドプレミア上映された[56]。前編の公開直前には深夜帯で4夜連続の特番が組まれ、特番の最終日には映画本編の冒頭10分が公開に先駆けて放送された[57][58]。, 同年11月29日の日本公開では全国418スクリーンでの公開となり、初週の土日2日間の全国映画動員ランキング(興行通信社調べ)では初登場1位、動員25万6,161人、興行収入3億4,033万7,300円を記録した。来客の半数以上は原作漫画ファンであり、年齢層は20代、30代、また63対37の割合で男性が多く訪れた[59]。, 人気漫画の実写映画化作品には観客を落胆させる出来のものも多いことから、公開前には原作ファンからの不安も寄せられた[60]。映画の試写会や一般公開が始まると、一部の原作読者からは思い描いていた人物像との落差や、頭部をパラサイトに乗っ取られた人間にも宿主の人間性が残っているとする映画版独自の設定に難色を示す意見も寄せられた[61][62][63]。その一方でTwitter上では、公開前の不安を払拭する内容であったという好意的な意見も数多く寄せられた[60]。, 2015年4月、第17回ウディネ・ファーイースト映画祭でヨーロッパ初上映[64]。, 2016年9月2日、前編・後編を1本に編集したバージョンを中国の約7000スクリーンで公開予定[65]。, 岩明均 - 講談社 - 月刊アフタヌーン - コミックDAYS - マッドハウス - 日本テレビ放送網 - バップ - ロボット (企業), 原作では「ひかり第一公園」という名称の公園という設定であったが、実写映画版では「東福山動物公園」, 原作では、パラサイトたちは物語冒頭において空から降ってくるという描写がされていたのに対し、実写映画版ではパラサイトが深海から浮上するという描写に変更されている, 原作では、「A」を新一と引き合わせた高校教師のパラサイト「田宮良子」は間もなく学校を去って黒幕的な立場となり、また新一は蘇生した直後に母親の仇討ちのために旅立つが、実写映画版では「A」は行方をくらまし、「田宮良子」は学校に残って、ミギーとの融合で変化した新一の観察を継続する。, 物語途中で他の部員から里美をモデルにしているのではないかと勘ぐられて怒り、剥離剤をかけて一度台無しにしている。なおこの剥離剤はその後、「島田秀雄」が正体を現した際に里美によって投げつけられ、原作において裕子が投げつけた硫酸の瓶の役回りを担う。, ただし原作では里美の自宅であったのに対し、実写映画版では「後藤」との対決の場でもあるごみ焼却施設に捨てられている寝具の上というロケーションに変更されている。, 原作では裕子から投げつけられるが、実写映画版では里美から投げつけられる。原作では硫酸, 原作では「A」が「田宮良子」の策略によって爆殺され、テレビアニメ版では原作の描写に沿って大型の酸素ボンベで爆殺される様子が描写されているが、実写映画版では「島田秀雄」が「田宮良子」から手製の火炎瓶を投げつけられて負傷する展開となっている。, 原作では「後藤」との戦いの詳細が描かれ、彼の率いる特殊部隊が与えたダメージが新一の最後の戦いでヒントになるという役割が与えられていた。, 公式ウェブサイトの人物紹介一覧には掲載されておらず、また映画プログラムでもこの女子生徒の名前が「裕子」であるという短い言及があるのみで, ただし、このように映像化権の獲得を経て映画化が発表されながらも、企画段階のまま立ち消えとなってしまうことは、ハリウッド映画ではよくあることである, 多くの場面はCGが用いられているものの、模型を用いた部分もある。例えば主人公とミギーが入浴する場面は、水没する部分をすべてCGで表現することは技術的に困難であるため、ミギーの下半分は模型、目玉や手などの上半分はCGを用いている, これは日本においては映画業界よりも、ゲーム業界の方が資金力を持っており、日本の映画業界が持っていない技術や施設を保有しているためであるという, ただし具体的な説明はされず、それがパラサイトが人造生命体であることを意味するのか、宿主側に残った人間性がそのような行動に駆り立てるという意味なのか、あるいは「後藤」の的外れな推測に過ぎないのかといった答えは示されない。, なお原作では、「田宮良子」が主人公を「A」と引き合わせるのは喫茶店で、「島田秀雄」はまだ登場していないという描写となっており、水族館が登場するのは実写映画版独自の描写である。, セットでの撮影現場でモーションキャプチャーの収録を同時に行うのは、本作が日本映画では初の試みであるとしている, 『完結編』公開前夜に前編をテレビ放送用に再編集(PG12指定を受けたシーンに配慮など)し、後篇(完結編)の一部も加えたアナザーバージョンに相当する作品となっている。監督自らが新たに書き下ろして物語の再構築を行い、ミギーによる回想の形式で描かれた内容になっている。特別版の制作にあたっては、阿部サダヲが新たに「ミギーの心の声」を収録している。, http://mantan-web.jp/2014/12/16/20141216dog00m200002000c.html, http://mantan-web.jp/2014/12/03/20141203dog00m200046000c.html, http://www.cinemacafe.net/article/2014/12/03/27768.html, http://www.narinari.com/Nd/2008028943.html, “ナヨナヨ系男子必見!

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